―存在とは何か

真理への飽くなき追究

―断片集

―断片集 ≪理性によって語られる言葉、それをロゴスという≫ ≪初めににロゴスありき≫(聖書) ≪言葉を語るとは、理想(イデア)を語る事である≫ ≪存在とは内容ではなく形式である≫ ≪私とはなにものでもない、ゆえになにものでもある≫ ≪知るとは魂の本質が真・…

今と死後について―老人と病人の対話2

今と死後について―老人と病人の対話2 ・ ・ ・ 老人「先ほど話した通り、死は無でないのなら、死後、私はどうなるのかね」 病人「死後なんて無い。」 老人「どうしてじゃ、死があるのだから、死後もあるじゃろう」 病人「死は無い。だから死後もない。」 老…

死を思え―老人と病人の対話1

死を思え―老人と病人の対話1 老人「はぁ、、人生いろいろあったが、私もそろそろ逝く。この頃になるとよく考え込んでしまうんですよ、、そう死について。正直、言うと死ぬのが怖い。かといって見苦しく生きながらえようとは思っとりません。しかし、せめて死…

死とは何か―医者と患者の対話

死とは何か―医者と患者の対話 患者「先生、診察の結果は・・・」 医者「ガンですね。胃がんです。」 患者「・・・先生、私は死ぬのでしょうか」 医者「何をいっているのですか。あたりまえじゃないですか。」 患者「・・・それは、つまり、もう体中に転移し…

なぜ―生きるのか

なぜ―生きるのか 人は、何の為に生きているのか。 生きているのであれば、考えなくてはならない。 なぜ、人は生きるのか。 なぜ―生きるのか。 それは、 『善く』生きる為だ。 故に、ただ生きる事は、善く生きる事ではない。 生きる事が善い事になるのは、善…

私とは何か―形式と内容について

私とは何か―形式と内容について 人類の歴史とは争いの歴史。 有史以来、今もずっと続いている人類の過ちは全て 「汝自身を知らぬ」事によるのではないか。 私に対する誤診によるのではないか。 私とは何かをよく考えない事に由来するのではないか。 <私>に…

笑いとは何か―矛盾の解消と弁証法的統一について

笑いとは何か―矛盾の解消と弁証法的統一について 笑いとは何か。 あらゆる事象にはそれを引き起こす<初動因>と、目指すべき所の終わりである<目的>がある。 では、『笑う』という事象の<初動因>と<目的>は何か。 ≪初動因≫矛盾の解消、弁証法的統一、…

対立物とは何か―対立物の一致と非対等性について

対立物とは何か―対立物の一致と非対称性について マイナス×マイナス=プラス であるのに プラス×プラス=マイナスでないのは、なぜなのか。 プラス×プラス=プラスになるのは、なぜなのか。 対立物は一致するが、対立物には非対等性があるからではないのか。…

―サンタクロースは何処にいったのか

―サンタクロースは何処にいったのか クリスマス。 朝になるのが楽しみで楽しみで仕方なかった。 あの頃、サンタクロースはいると確信していた。 確かに私の中で実在していた。 サンタクロースはいたのだ。あの時、確実に。 どこに?どの様な形で? 自らが作…

―断章集

―断章集 ≪静止しているものも又、運動しているのであって、運動しているものもまた、静止していると言えるのですよ≫(相対性理論) 時間は変化する―そう言えるのは、変化し続ける現象を根拠としている。であるならば、変化し続ける現象を認識している意識は…

―生きる事が善いのは、善く生きている時であり、かつ、その時に限る。

―生きる事が善いのは、善く生きている時であり、かつ、その時に限る。 <真理条件> AがBであるのは、AがBの時であり、かつその時に限る。 何も難しい事は言っていない。 『雪が白いであるのは、雪が白い時であり、かつその時に限る。』 黒い雪が降っている…

―オカルトと宗教について

―オカルトと宗教について 人がオカルトや宗教にハマるのはなぜか?つまる所、超能力、超常現象、霊能力、等々がすごい、不思議だ、私もこんな力を持ってれば、便利だ、得する、欲しい、というコレであろう。くだらない。 どうしてそうなる。オカルト?超能力…

―存在するとはいかなる事か

―存在するとはいかなる事か ―「存在する」とは<存在>が自らの存在について分かり知ろうとする事に他ならぬ。 ・即ち、神の知性とは、自らを分かつ事であり ・即ち、神の理性とは、自らに還る事にある。 宇宙の活動力の根源は、神の知性の働きにして 万物生…

時間とは何か―ソクラテスと青年の対話

時間とは何か―ソクラテスと青年の対話 青年「ソクラテス、こんな所に!探しましたよ。ちょっと今お話しいいですか」 ソクラテス「おお、親愛なる友よ。もちろんだとも、ボクはいつでも大歓迎さ」 青年「今日、お話ししたい事は時間についてです。ソクラテス…

―存在論哲学講義

―存在論哲学講義 <登場人物> 先生…おもに司会進行役 新司(シンジ)…常識的 太郎(タロウ)…明るく思った事はすぐに口にするタイプ 歩美(アユミ)…成績優秀。「ちょっとまって」が口癖 真理(マリ)…必要と感じた時に、必要な事しかしかコミュニケーショ…

疑い得ぬ事を語る―正誤の彼岸

疑い得ぬ事を語る―正誤の彼岸 ―真理の定義 ・正しさや誤りの彼岸に立つもの ・疑う事が出来ぬ領域 ・偽りと思う事が出来ぬ領域 ―正しさと誤りの定義 ・正しさと誤りはどちらも同じものであり、自身が思うている程度の差の事。 ・人間が言う「正しい」とは、…

―知識の断片(自虐的な武器etc)

―知識の断片(自虐的な武器etc) ―意思という誤診 ・意思とは意欲とそれに対する解釈により捏造されたものであり、意思というのは無い。 ―喜劇的な悲劇役者 ・計画を立てた後に計画通りに行かなかった事を嘆く者は、初めから存在しない自分自身に対する架空…

―サルだって言葉は話せるぞ。

―サルだって言葉は話せるぞ。 外に出ると、日本語を話しているのだが、何を言っているのか分からない人達ばかりである。 まるで、全員、日本語を話すサルなのではないかと思う事がある。 いや、実はサルのフリをしているだけなのか? それとも本気なのか? …

愛とは何か?―ニーチェと青年の対話

愛とは何か?―ニーチェと青年の対話 青年「愛とは何でしょうか?人は愛しているとか愛されたいと言いますが、そもそも愛って何なのでしょうか?」 ニーチェ「愛するという場合は、何かを支配、所有する為の手段の事であり「力への意思」の事だ。愛されたいと…

私とは何か―西田幾多郎とウィトゲンシュタインの対話

私とは何か―西田幾多郎とウィトゲンシュタインの対話 西田「私とは何か」 ウィトゲンシュタイン「私がいう私と他者がいう私は、まったく違う私である」 西田「どういう事か」 ウィトゲンシュタイン「私が、『彼は痛みを感じているだろう』と言う事は出来るが…

夢について―ソクラテスと青年の対話

夢について―ソクラテスと青年の対話 青年「ソクラテス!ここです!」 ソクラテス「おお、こんにちは、君かな?私と会って話したいと言う青年は?」 青年「そうです。お待ちしておりました」 ソクラテス「いや、ボクも今日という日を楽しみにしていたよ。とこ…

―知識の断片(逆説的と言う事についてetc)

―知識の断片(逆説的と言う事についてetc) ―分かる事と知る事の違い ・分かると言う事と知ると言う事の違い。 ・分かるとは「分ける」と言う事であり、分別する言葉を使うという事である。 ・言葉は書物や話を聞く事により、自身もその言葉を使い対象を分別…

―知識の断片(数に対する誤診etc)

―知識の断片(数に対する誤診etc) ―戦争と平和について ・善悪の価値観から脱しない以上、争いは生じる。善悪の価値観とは自分にとって利益となる事が善い事という誤診に基ずいているので、視点の変更、状況の変化で、善にも悪にもなる。 ・作り事の国家間…

精神世界について―ニヒリストと神学者の対話。

精神世界について―ニヒリストと神学者の対話。 ニヒリスト「およそ、我々人間に価値や意味、目的などはないでしょうね。宇宙は無から生じ無へ帰る。混沌とした宇宙が無意味に無目的で無価値に生成と消滅を繰り返している。その混沌たる宇宙の中で、我々とい…

言語について―ウィトゲンシュタインとキリスト教徒の対話

言語について―ウィトゲンシュタインとキリスト教徒の対話 キリスト教徒「言葉とは神です。光在れ、神がそう言葉にされた事により世界は生じた。 言葉が無ければ、存在はありません。即ち私とは言葉であり、存在とは言葉です。」 ウィトゲンシュタイン「あは…

世界について―カントとヘーゲルの対話

カント「やあ、君はヘーゲルじゃないか。」 ヘーゲル「そういう、あなたはカントですね。どうです、少し、お茶でもしませんか。」 カント「それはいい、お気に入りの喫茶店がある。そこにいこう」 ・ ・ ・ ヘーゲル「あなたは、人間の認識についてどう考え…

―美について

―美について ・自ら哲学者と名乗る者が優れた哲学者で無い様に、自ら、芸術家と名乗る者は芸術家では無いという逆説。 ・真の芸術家とは、ただ、真の美を追究する者である。 ・人間にとって美しいものが美しいものだという誤診。人間の尺度で測る美がどうし…

病気を治したのは誰なのか?―医者と免疫学者の対話

病気を治したのは誰なのか?―医者と免疫学者の対話 医者「およそ、人類の中で最も、有益で、素晴らしく、尊重され、誰もが一度は憧れる職業、それが医者ではないでしょうか?つぎに、薬を作る、製薬関係の研究者や技術者でしょうね。なぜなら我々は人命を救…

人間的という事について―聖人はこう言った

人間的という事について―聖人はこう言った 人里離れた森のなかにひっそりと聖人が暮していた。 真理を求めた青年は、聖人を訪ね、こう尋ねた。 「我々が進化し続ける目的は何なのでしょうか?我々の存在は宇宙においてどのような意味があるのでしょうか?地…

金について―聖人はこう言った

ある人里離れた、森に聖人がひっそりと暮らしていた。 そこへ、一人の男がやってきて聖人に訪ねた。 男「一つあなたに聞きたい事がある。あなたもご存じの通り、しょせん世の中金、金が全てだという事はお認めになりますよね。保釈金、賠償金、慰謝料、何だ…