―存在とは何か

真理への飽くなき追究

生物はウイルスが進化させた

#生物学

―ミクロの法則はマクロの法則となる。

・重要な物は対として存在する。
・表裏一体の法則。
・複製の法則
・物質は波の様に存在する。
 
 ―細胞核は元、ウィルス工場。
・ウィルス工場とは、感染したウィルスが、宿主の核内か細胞質内に作り出す、DNA,RNA複製の場所。宿主の小胞体由来の膜で囲まれており、中には、転写装置であるリボソームは含まれていない。
・細胞の核内では、リボソームRNAは作られるが、核内では完成されない。核外で完成したリボソームは作られる。
・ウィルス工場内ではリボソームRNAは複製されない。ウィルスがリボソームRNAを持たない為。
・核内に転写装置であるリボソームが無いのは、RNAスプライシングが行なわれる前に、翻訳される事を防ぐ為。
・RNAスプライシングはミトコンドリアの共生によりもたらされた。ただし、現在のスプライソソームの様な、スプライシングに特化した細胞集団ではない。自己スプライシングと呼ばれる、自身のRNAを切断するRNAを持っていた。
・すなわち、ミトコンドリアの共生に伴い、RNAの合成と、翻訳を別々の場所で行う必要があった。たまたま、ウィルスの工場内はリボソームがない為、利用できた。ウィルスが感染し、ウィルス工場を作る際、誤って、宿主のゲノムDNAも含む事があった。それがのちの細胞核の原型となった。
 
 
―ウィルスRNA,DNAと宿主DNAの水平移動。
・ミトコンドリアのDNAが宿主に水平移動しているのは有名だが、ウイルスのRNA,DNAも宿主のゲノムに水平移動している。
・胎盤の形成に関わる「シンシチン」は元ウイルス遺伝子。
哺乳類の胎盤の形成に関わる遺伝子は元、ウイルスのエンペローブ膜に刺さっている膜タンパクの合成に関わる遺伝子である。
・人間のゲノムのほとんどが、トランスポゾン等の、ウィルス由来のゲノム。
・我々や細菌を含め、ウィルスの宿主DNAにはウィルスの感染に対抗する方法を持つ。
それが、敵のウィルスの断片を自身のゲノムに組み込む。（バクテリアは制限酵素という特定のDNA配列を切断する酵素を持つ）敵がやってきたとき、その敵に対応する、自身に組み込んだDNAからRNAを合成する。敵のDNA、RNAと干渉させ、不活化する（RNA干渉）これを「クリスパー・キャスシステム」という。
・ウイルスにはtRNAやアミノアシルtRNA合成酵素を持つ物もいる。これは宿主から水平移動した物。これらは、宿主が飢餓状態において、自身のDNA、RNAの合成の手助けとなる。
 
 ―バクテリア、アーキア、真核生物の分類。
・リボソームRNA16Sの遺伝子の変異により分類。
 
―ウィルスからバクテリア、アーキアは派生したのではない。
・ウィルスが持つ、DNAポリメラーゼ、DNAプライマーゼの変異を調べると、バクテリア、アーキアいずれの系統にも属さなかった。
・おそらく、初めに自己増殖、自己修飾作用を持つRNAレプリカント（ウィルスよりも単純な構造）が存在。（RNAワールド）自己増殖、修飾作用を持つタンパク質集合体が存在（タンパク質ワールド）
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脂質2重膜を包み込んだタンパク質の物質がたまたま、RNAレプリカントを吸い込んだ。初期のRNAウィルス。
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RNAウィルスのエンペローブ膜、脂質2重膜は、バクテリア、アーキアの細胞膜に。RNAウィルスのカプシドはバクテリア、アーキアの細胞壁に。（グラム染色でRNAウィルスのカプシドを染色する事が出来る。）
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バクテリア、アーキアにウイルス粒子が入ると主に、丈夫なカプシドで包まれたRNAを増殖し拡散させるための、構造体に変化する。これがウイルスの本体でありヴァイロセルという。
真核生物の卵子は自己増殖する事が出来、精子は自己増殖できない。精子と卵子が結合する事で、精子や卵子を作り出す事が出来る受精卵となる。これをウィルスに当てはめると、自己増殖可能な卵子が宿主細胞。自己増殖できない精子が、ウイルス粒子。そして受精卵がウイルスに感染した細胞。感染した細胞は潜伏期であれば、自己増殖も可能だし、精子（ウイルス粒子）をばらまくように変化する事も可能。子孫を残したら死ぬ生物の様に、ヴァイロセルも子孫（ウイルス粒子）をばらまいたら、死ぬ。
つまり、ウィルス粒子（精子）が宿主（卵子）に感染したのがヴァイロセル（受精卵・成体）だとすると、ウィルスも生物であると言える。我々が、精子を生物ではないと言う様に、ウィルス粒子（ヴァイロセルにとって精子）も生物でないのは当然なのだ。
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宿主は侵入したウイルス粒子を切断し、自身のゲノムに組み込む。それを元に、RNA断片を作り、ウィルスRNAと結合させ、合成、増殖を阻害。
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これに対抗する為に、ウィルスはRNAを安定なDNAに変化させた。
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ウィルス粒子の合成工場内に誤って、宿主のゲノムRNAが入り込んでしまう。宿主のゲノムRNAからゲノムDNAが合成。（この説の説得力を高める為にはゲノムRNAを持つバクテリア、アーキアがいた事を証明しなければいけない）
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ゲノムRNA→ゲノムDNAを持つようになった、感染した宿主細胞は、ウイルスの潜伏期に増殖する事が可能。
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ゲノムDNAを持つ、バクテリア、アーキアが増えた
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DNAワールドの幕開け。
 
参考文献：生物はウイルスが進化させた　武村　政春