―存在とは何か

真理への飽くなき追究

なぜ陽子と中性子のペアはあるのに中性子2個のペアは出来ないのか?

―なぜ陽子と中性子のペアはあるのに中性子2個のペアは出来ないのか?
中性子は陽子よりも重いので不安定だが、中性子とペアになって、強い力で結合してしまえば、安定になるだろう。しかし、中性子2個のペアは存在しない。なぜか?
中性子はスピンが整数/21/2)なのでフェルミ粒子。パウリの排他原理により、中性子は同じ状態になる事が出来ない。すなわち↑のスピンと↓のスピンの状態しかとれない。しかし、互いに反平行なスピンは核力が弱くなり結びつけない。しかし陽子と中性子フェルミ粒子だが、別の粒子なので同じ運動状態をとる事が可能。すなわち↑向きのスピン(+1/2)と↑向きのスピン(+1/2)を取る事ができる。互いに平行なスピンは核力が強くなる。
結果、陽子と中性子のペアは核力が強いので存在する事が可能。
 
―電子軌道の様に、陽子、中性子も軌道を持つ。
・電子軌道を占める電子の数と原子軌道を占める原子の数は異なる。
・軌道角運動量1ずつの飛び飛びの値しかとれない(量子化されている) 
s軌道(0) 軌道数1×2個=2
p軌道(‐101) 軌道数3×2個=6
d軌道(‐2、‐1012)軌道数5×2個=10
f軌道(‐3、‐2、‐10123)軌道数7×2個=14
軌道が1つ上がるたびに軌道に入れる電子の数が4個づつ増える。
原子番号の最外殻の軌道表。例88Raラジウムの最外殻は7s
最外殻の電子(価電子)数が満タンの原子は安定。赤色原子番号p軌道が満タンの原子は最も安定で希ガスと呼ばれる。
7s(87.88)
7p(113~118)
7d(133~142)
7f(143~156)
6s(55,56)
6p(81~86)
6d(103~112)
6f(119~132)
5s(37.38)
5p(49~54)
5d(71~80)
5f(89~102)
4s(19.20)
4p(31~36,)
4d(39~48)
4f(57~70)
3s(11,12)
3p(13~18)
3d(21~30)
 
2s(3,4)
2p(5~10)
 
 
1s(1,2)
 
 
 
原子軌道も同じようになっていると考えられる。
s軌道(0)軌道数1×2個=2
p軌道(‐101)軌道数3×2個=6
d軌道(‐2、‐1012)軌道数5×2個=10
f軌道(‐3、‐2、‐10123)軌道数7×2個=14
最外殻の軌道が満タンになると安定。原子の中の陽子、及び中性子の数が赤色の数の原子核は安定。また陽子と中性子は別の粒子なので、同じ軌道に入る事が出来る。
例>He中性子2個、陽子2個でどちらも1sの軌道が満タンで安定。
Feも陽子の数が26個で安定。
Pbは陽子が112個、中性子126個で安定。
 
5s(81,82)
5p(107~112)
5d(127~136)
5f(137~150)
4s(49,50)
4p(75~80)
4d(97~106)
4f(113~126)
3s(27,28)
3p(43~48)
3d(65~74)
3f(83~96)
2s(9,10)
2p(21~26)
2d(33~42)
2f(51~64)
1s(1,2)
1p(3~8)
1d(11~20)
1f(29~32)
 
―なぜFe中性子の数は自然界の91.754%30個なのか?
・理論では26個の陽子と26個の中性子を持つFeが一番安定のハズ。
・しかし、陽子の数が増えるに従い、陽子の+の電荷同士による電磁反発力が強くなってくる。そこで、中性子の数を増やして、グルーオンの交換力を強める事で、結合力を強めようとするので、中性子の数が増える。
ウラン235よりウラン238の方が安定なのは、中性子の数が多いのに加え、原子核の大きさがウラン238よりわずかに大きい。その分、電磁相互作用の力が距離の2乗に反比例して弱くなるからだ。
 
―原子の中はスカスカ。
・原子は原子核とその周りに波の様に存在する電子で構成される。
原子の大きさは1010m原子核の大きさは1015m。すなわち、原子核の大きさは原子の大きさの10万分の11/100000)。自分が原子核だとすると周りに存在している電子は10m先に存在する事になる。
・だから原子核に小さな粒子(電子やHe核)をぶつけてもほとんど素通りする。これはヘリコプターのに銃を打ってもなかなかプロペラには当たらないような物。
でも、ヘリコプターとヘリコプター同士は必ずぶつかるだろう。原子も同様に、直径が大きな原子同士であれば、中身がスカスカでも周りに電子が回っているのでぶつかるのだ。